バラ科の花々とそれぞれの果実

春のバラ科の花々ももうそろそろ終わり、新しい葉っぱが元気に出始めました。

 

一言でバラ科の花々といっても、よくよくみると、花の形状がそれぞれ違います。写真の1番目と2番目は「モモ」3番目~5番目が「ナシ」6番目と7番目が「イチゴ」です。それぞれ、花が咲いている時~花が散った後の順番に並べました。

 

モモのめしべは一本。ナシのめしべは4本ほど確認できます。ナシのピンクのおしべの葯がとれると白っぽい花粉が現れます。イチゴのめしべは、花の中央にこんもりととんがった盛り上がりの上にたくさんあります。

 

モモも、ナシも、イチゴも、食べている部分が「果実」なんだと思っていました。…でも、違うんだそうです。

 

「モモ」の可食部は「果実」ですが、ナシの可食部は「花床」と呼ばれる花の土台部分が、果実の部分を包み込むように太ったもので、本当のナシの果実は種と種の周りのジャリジャリした部分なんだそうです。

 

「イチゴ」の果実はぽつぽつと見える種の部分で、甘い可食部はやはりナシと同様の「花床」の部分が太ったものなんだそうです。一番下のいちごの表面にある毛の一本一本が雌花の跡で、それぞれの元の部分がふっくらとしてきているのが見えます。

 

バラ科に限らず、モモ・ナシ・カキ・ミカン・キウイ…などなど…花のそれぞれのどの部分が成長してそれぞれ実のどの部分を構成しているのかをしらべてみると、いままで知らなかった世界が広がります。

 

そういえば、柿は木についていた部分にガクがあるけど、リンゴやナシは反対側にガクの名残があるよね!…当たり前に思っていたことも、丁寧に調べてみるとそれぞれの違いが面白く、発見がいっぱいあって、わくわくします。